- きづきアセット株式会社はどんな会社で、どんな人を募集しているのか知りたい
- 応募資格や契約条件はどうなっているのか。公開されていない条件は何か知りたい
- IFA転職の面接と職務経歴書で、何をどう伝えればいいのか知りたい
きづきアセット株式会社は、2023年6月に設立されたIFA法人だ。2024年6月に金融商品仲介業者としての登録を受け(関東財務局長(金仲)第1037号)、東京・静岡・大阪・佐世保に拠点を置いている。2026年4月時点のIFA・従業員数は62名と公表されている。
公式採用ページを見れば、応募できるかどうかはすぐに分かる。IFAの募集は業務委託契約で、条件は「証券会社または銀行で3年以上の勤務経験」と「証券外務員一種」。ただし、報酬率や所属費といった収入に直結する条件は書かれていない。
そこでこの記事では、公開情報で確認できる範囲を整理したうえで、残りを面談でどう埋めるかまで扱う。応募するかどうかの判断は、その二つがそろって初めてできる。IFA業界への転職そのものを迷っている段階なら、後半の確認項目は他のIFA法人を見るときにもそのまま使えるはずだ。
きづきアセット株式会社の会社概要と求人内容|IFAは業務委託契約で全国募集
設立から3年ほどの会社で、IFA・従業員数は62名(2026年4月時点)。ただ、IFA法人を比べるときに効いてくるのは人数ではない。どの証券会社と組んでいるか、事務やコンプライアンスをどこまで会社が引き受けるか、そして報酬・契約条件がどうなっているか。手取りも働き方も、この三つで大きく変わる。
きづきアセット株式会社の基本情報|2026年4月時点でIFA・従業員数62名
| 会社名 | きづきアセット株式会社 |
|---|---|
| 設立年月日 | 2023年6月 |
| 登録番号 | 金融商品仲介業者 関東財務局長(金仲)第1037号 |
| 登録年月日 | 2024年6月6日 |
| 代表者 | 代表取締役社長 谷本 圭治 代表取締役 井戸上 敦 |
| 従業員数 | IFA・従業員数62名 (2026年4月時点) |
| 本店所在地 | 〒103-0025 東京都中央区日本橋茅場町2-12-10 PMO EX日本橋茅場町4階 |
| 営業拠点 | 東京オフィス 静岡オフィス 大阪オフィス 佐世保オフィス |
| 所属金融商品取引業者等 | 東海東京証券株式会社 あかつき証券株式会社 楽天証券株式会社 株式会社SBI証券 |
会社設立が2023年6月、金融商品仲介業者としての登録が2024年6月と、1年ほどの開きがある。IFAとして営業できるのは登録以降なので、実績の年数を数えるときは登録年を起点にするとずれない。
表の「所属金融商品取引業者等」に並ぶ4社が、いわゆる提携先の証券会社にあたる。IFAは自分で顧客の注文を執行するわけではなく、この所属先を通して取引をつなぐ。だから提携先が何社あるか、どこと組んでいるかによって、顧客に出せる商品の幅が変わってくる。
相談領域も資産運用だけではない。公式サイトでは、不動産、相続・資産承継、事業承継、M&A、DC(確定拠出年金)の導入支援までを含めた体制を掲げている。採用ページには、資産運用以外の課題にもチームで対応すること、専任の内部管理者兼営業サポートメンバーが常駐していることも書かれている。
経営陣は2人とも大手証券の出身だ。代表取締役の井戸上氏は、野村證券とみずほ証券で富裕層向けの資産マネジメントやプライベートバンキング部門を経験し、2021年にIFAとして独立した。代表取締役社長の谷本氏は、新光証券(現みずほ証券)で富裕層営業、営業企画、社長秘書、人事を担当してきた。この2人が2023年に立ち上げたのが、きづきアセット株式会社である。
設立から間もない会社を見るときは、社歴の長さよりも、提携先・サポート体制・契約条件が「今」どうなっているかを確認したほうが判断しやすい。歴史が短いこと自体は、応募のマイナス材料にもプラス材料にもならない。
きづきアセット株式会社の求人内容|応募資格は証券会社・銀行で3年以上の勤務経験
公式採用ページで確認できるIFA募集の内容は、次のとおりだ。
| 職種 | IFA (独立系ファイナンシャル・アドバイザー) |
|---|---|
| 契約形態 | 業務委託契約 |
| 応募資格 | 証券会社または銀行で3年以上の勤務経験がある方 証券外務員一種をお持ちの方 |
| 募集地域 | 全国 東京オフィス/静岡オフィス/大阪オフィス 開設予定:仙台、横浜、名古屋、京都、神戸、福岡、熊本 |
| 業務内容 | 資産運用アドバイスが中心 必要に応じて不動産・相続・事業承継・DC(確定拠出年金)の相談につなぐ |
| 報酬・所属費 | 採用ページに記載なし (報酬率・所属費・経費負担とも非公開) |
| 勤務地・勤務時間 | 採用ページに「IFAに出社義務なし」との記載あり 具体的な条件は業務委託契約の個別取り決めによる |
| 別枠の募集 | 内部管理責任者(契約社員/予定年収360万円~) ※IFAの業務委託とは雇用形態も報酬の決まり方も異なる |
応募のハードル自体はシンプルで、「証券会社または銀行で3年以上」と「証券外務員一種」の二つ。これを満たしていれば、まずは土俵に上がれる。
募集地域が「全国」になっているのは、IFAに出社義務を設けていないためだ。オフィスのある東京・静岡・大阪に通える人だけが対象、というわけではない。ただし、会社概要には佐世保オフィスが掲載されている一方、採用ページの募集地域には挙がっていない。拠点と募集地域は別々のページの情報なので、希望勤務地が拠点と関わるなら、どちらが最新かを直接問い合わせたほうが早い。
表のとおり、内部管理責任者の募集も出ている。ただしこちらは契約社員で、予定年収360万円~。IFAの業務委託とはまったく別の条件なので、この金額をIFAの収入の目安として読まないでほしい。IFA側の報酬は公開されていない。
むしろ重いのは、公開されていない側の条件だ。報酬率、所属費、契約期間、顧客開拓を誰がどこまで担うか、契約が終わったときに担当顧客や口座がどう扱われるか。業務委託で働くうえで収入と継続性を左右する項目は、ほぼ面談でしか確認できない。聞くべき項目は記事の最後にまとめた。
なお、所属費とは、IFAが法人に所属して活動するために負担する費用の総称で、システム利用料や事務手数料などが含まれる。有無も金額も法人によって違うため、報酬率とセットで確認しないと手取りは計算できない。
きづきアセット株式会社はどんな人におすすめ?|顧客本位の提案と業務委託の自律性がポイント
同社は「お客さま本位の業務運営」の方針を公開している。内容は次の6項目だ。
- お客さまの最善の利益を追求します
- お客さまにふさわしい商品・サービスを提供します
- 金融商品・サービスに係る重要な情報について、わかりやすい説明を実施します
- お客さまにご負担いただく手数料については、正確な情報提供をします
- お客さまとの利益相反を防止する措置を講じます
- 「お客さま本位の業務運営」を実現するため、従業員の適切な動機づけの枠組みを整備いたします
ただ、方針文そのものは、どのIFA法人でも似た書きぶりになりやすい。判断材料になるのは、方針が日々の運用にどう表れているかのほうだ。5番目の「利益相反を防止する措置」が具体的に何を指すのか、6番目の「従業員の適切な動機づけの枠組み」が報酬の決まり方とどうつながっているのか。このあたりは面談で聞ける内容であり、聞けば会社の姿勢もつかめる。
そのうえで、同社と噛み合いやすいのは次のようなタイプだろう。
- 資産運用の枠を超えて、不動産・相続・事業承継まで話が及ぶ顧客を担当したい人
- 短期の販売成績より、同じ顧客を何年も担当し続けることに手応えを感じる人
- 固定給がなくても、収入の波を自分で管理できる人
- 商品の選択肢を、証券1社の品揃えに縛られずに広げたい人
逆に、慎重に考えたほうがいい条件もはっきりしている。業務委託契約は雇用契約とは別の契約で、固定給、社会保険、労働時間の扱いが変わり得る。自由に働けることと、収入が読めることは、同時には手に入らない。自由度の高さだけで判断せず、収入がゼロに近い月をどれくらい許容できるか、その間の生活費をどう確保するかまで決めてから応募を進めたい。
きづきアセット株式会社の採用条件|必須資格とアピール材料を分けて確認
応募資格として明記されている条件と、選考で加点になり得る材料は、混ぜて考えないほうがいい。前者は満たさなければ土俵に上がれず、後者は満たしても通過が保証されるわけではないからだ。
きづきアセット株式会社で必要な資格・アピール可能な能力
必須は二つだけだ。「証券会社または銀行で3年以上の勤務経験」と「証券外務員一種」。
ここで一つ、混同しやすい点がある。資格を持っていることと、実際に営業できることは別だ。外務員として職務を行うには、外務員資格試験に合格したうえで、所属先を通じて外務員登録を受ける必要がある。転職すれば登録が自動でついてくるわけではなく、新しい所属先での手続きを経ることになる。
応募段階では資格が入場券、営業開始には登録が必要。この二段階だと分かっていれば、面談で「登録手続きにどれくらいかかるのか」「その間の収入はどうなるのか」まで踏み込んで聞ける。業務委託で移る場合、この空白期間は生活に直結する。
加点材料になり得るのは、内部管理責任者、AFP、CFP、証券アナリストといった資格だ。ただし資格そのものより、どんな顧客に何を提案してきたかとセットで初めて意味を持つ。内部管理責任者については、同社の内部管理責任者募集で応募資格として明記されている。
経験面では、同社が不動産、相続、事業承継まで相談領域に含めている分、富裕層営業、法人オーナー対応、相続・事業承継の提案経験は伝える価値がある。「担当していた」で止めず、誰のどんな課題に対して何を提案し、結果どうなったかまで書けると、選考側は再現性を見積もりやすくなる。
きづきアセット株式会社が求める人材像|長期的な資産管理に関わりたい人
採用ページには、歓迎する人物像として次のような記載がある。
- 顧客に寄り添い、資産運用アドバイスをはじめとするウェルス・マネジメント領域で長期的に役立ちたい人
- 地主、不動産オーナー、不動産投資家に対して、相続税なども踏まえたソリューションを提供したい人
- 顧客の相続・資産承継に丁寧に対応し、世代を超えた資産管理に携わりたい人
- 企業オーナーの経営課題に対し、外部パートナーと協力しながら企業価値向上に貢献したい人
- 事業法人へのDC導入や役職員の資産運用アドバイスに関わりたい人
並べてみると、共通しているのは「担当が一度の取引で終わらない」ことだ。相続も事業承継もDC導入も、顧客との関係が数年単位で続く。短期の売買回転で成績をつくってきた人より、同じ顧客と長く付き合ってきた人のほうが、話は通じやすいだろう。
採用ページには、育児・介護と両立したい人や、将来的に独立を考えている人も歓迎する旨が書かれている。出社義務がない点と合わせれば、働く時間と場所の自由度は高い部類に入る。
ただし、自由度が高いということは、成果が出ない時期に軌道修正してくれる上司がいないということでもある。誰にも見られていない状態で、顧客への連絡、勉強、事務、コンプライアンス対応を自分で回せるか。ここだけは面談で聞くことではなく、自分に確認する項目になる。
IFAに転職するための面接対策・職務経歴書のポイント
ここから先は、きづきアセットに限らずIFA全般に当てはまる話になる。IFA転職の面接では、過去の営業成績よりも「なぜIFAなのか」「業務委託でも自分で回せるのか」に時間が割かれやすい。
IFA転職の面接対策|なぜIFAか、なぜきづきアセットかを言語化する
面接を受ける前に、少なくとも次の4点は自分の言葉にしておきたい。
- なぜ証券会社・銀行ではなく、IFAとして働きたいのか?
- 転職後、顧客基盤をどうつくるのか?(前職の顧客情報に頼らない前提で)
- 4社の所属先や外部パートナーを使って、どんな提案を実現したいのか?
- 業務委託契約でも、収入管理・時間管理・コンプライアンスを自分で回せるか?
2つ目は答え方に注意がいる。前職の顧客が当然についてくる前提で話すと、選考側はむしろ警戒する。在職中の勧誘や顧客情報の持ち出しは就業規則や誓約に触れる可能性があり、同じことを自社でもやると受け取られかねないからだ。
そもそも、顧客との関係が深いことと、退職後に接触できること、さらに口座や商品を移せることは、それぞれ別の話だ。何ができて何ができないかは一般論では決まらないため、現在の勤務先の規程と、転職先のコンプライアンス部門の両方に確認するしかない。
面接で問われるのは「何をしていたか」より「それをここで再現できるか」だ。富裕層営業の経験があるなら、担当顧客の層、扱ってきた商品、フォローの頻度と方法、相続や法人オーナーの案件にどこまで踏み込んだか。売上の数字より、この粒度のほうが再現性は伝わる。
同社は「お客さま本位の業務運営」を掲げているが、「共感しました」と伝えるだけでは弱い。会社の方針と目の前の顧客の利益がぶつかったとき、自分がどう判断したのか。その一件を具体的に話せると、共感が姿勢の話から実績の話に変わる。
IFA転職の職務経歴書の書き方|営業実績は数字とプロセスで示す
職務経歴書は、面接に進めるかどうかを分ける最初の材料になる。営業成績、担当顧客層、取得資格、顧客本位の提案実績を、できるだけ具体的に書きたい。
- 〇〇年度 投資信託販売実績〇〇万円(目標比〇〇%)
- 〇〇年度 支店内〇〇人中〇〇位
- 担当顧客〇〇世帯/主な顧客層:法人オーナー、地主など
- 〇〇年 証券外務員一種取得、〇〇年 〇〇資格取得
数字は「達成率・順位・規模」の三点をそろえると比較してもらいやすい。何をいくら売ったかより、どれくらいの規模を、どんな顧客層に対して、どう継続させたか。新規開拓の件数や、長期フォローが続いている顧客の数も同じ意味を持つ。
一方で、書いてはいけないものもはっきりしている。顧客名、勤務先の非公開情報、社内資料の転載。これは選考上のマイナスというより、応募者自身のリスクになる。守秘義務の扱いは、IFAとして活動を始めたあとも同じ基準で見られる。
目立つ営業成績がなくても、書けることはある。顧客の意向をどう確認したか、長期の資産形成をどう支えたか、相続・不動産・法人の課題にどう関わったか。数字が弱いときこそ、プロセスの記述が効いてくる。
きづきアセット株式会社のIFAに転職するなら、契約条件を確認してIFA特化のエージェントに相談しよう
公開情報で分かるのは、応募できるかどうかまでだ。IFAの募集は業務委託契約で、必要なのは証券会社または銀行での3年以上の経験と証券外務員一種。出社義務がないため募集は全国におよび、相談領域は資産運用にとどまらず不動産、相続、事業承継、DCまで広がっている。
一方、報酬率も所属費も公開されていない。ここから先は、面談で埋めるしかない領域になる。
金融庁の登録一覧によれば、金融商品仲介業者は2026年3月31日現在で687業者が登録されている。これは法人と個人を合わせた数で、すべてがIFA法人というわけではないが、提携証券会社も報酬体系もサポート範囲も業者ごとに違うことは変わらない。1社だけを見て決める理由はない。
きづきアセットに応募するなら、少なくとも次の6点は確認しておきたい。
- 報酬率は何に対して何%か。所属費や経費の負担はいくらか
- 4社のうちどの所属先を使うと、扱える商品と手数料がどう変わるか
- 会社からの顧客紹介はあるか。ある場合、配分の基準と件数の目安
- 内部管理・コンプライアンス・営業事務を、どこまで会社側が引き受けるか
- 在宅で働く場合、顧客情報の管理方法と使用ツールはどうなるか
- 契約が終了したとき、担当顧客・口座・データはどう扱われるか
この中でいちばん差が出やすいのは、最後の「契約終了時の扱い」だ。数年後に別の法人へ移る場合や、自分で法人を立ち上げる場合、担当してきた顧客や口座がどうなるかは契約次第で変わる。入ってから聞きにくくなる話ほど、入る前にしか聞けない。
こうした条件は、募集要項を並べただけでは比較できない。複数のIFA法人を同じ物差しで見たいなら、IFA業界に詳しい転職エージェントを挟む方法もある。求人票に載らない条件は、法人ごとに聞き方を変えないと横に並ばないためだ。
アドバイザーナビは、金融業界からIFAへの転職を支援している業界特化型の転職エージェントだ。応募先を1社に絞る前の段階でも、これまでの経験、想定できる顧客の層、許容できる収入の下振れを整理したうえで相談すれば、面談で何を聞くべきかがはっきりする。
出典
きづきアセット株式会社「企業情報」
きづきアセット株式会社「採用情報」
きづきアセット株式会社「きづきアセットについて」
きづきアセット株式会社「谷本 圭治」
きづきアセット株式会社「井戸上 敦」
きづきアセット株式会社「お客様本意の業務運営方針」
金融庁「金融商品仲介業者登録一覧(令和8年3月31日現在)」
日本証券業協会「外務員」
日本証券業協会「金融商品仲介業者」

